電気・電子情報関連産業分野における特定技能外国人の雇用について,電気・電子情報関連産業分野特定技能の在留資格を取得するための基準や,受入企業が準備しておくべきことについてお伝えします。
電気・電子情報関連産業分野は,2017年の経済産業省推計値によると,未充足求人数が0.7万人とされており,2022年には6.3万人の人手不足が見込まれており,人材の確保が必要な状況です。
また,関連職種の有効求人倍率は2.75倍(プラスチック成形,溶接等)であり,この数値からも人手不足がうかがえます。
ただし,地域ごとに人手不足状況が大きく異なることに留意が必要です。
電気・電子情報関連産業分野における,特定技能1号外国人が活動行うことのできる事業所は下記の表1の日本標準産業分類のいずれかに該当することが必要です。
表1 電気・電子情報関連産業分野における受け入れ可能な事業所の日本標準産業分類
28 | 電子部品・デバイス・電子回路製造業 |
---|---|
29 | 電気機械器具製造業(ただし,2922 内燃機関電装品製造業及び素形材産業分野に掲げられた対象業種を除く) |
30 | 情報通信機械器具製造業 |
電気・電子情報関連産業分野特定技能の在留資格を取得するための試験
技能試験
「製造分野特定技能1号評価試験」
試験言語:試験実施国の現地語を用いる
実施機関:公益社団法人国際人材革新機構
実施方法:CBT(コンピュータ・ベースド・テスティング)方式,ペーパーテスト方式または製作等作業試験方式
※ 具体的な試験内容などについては,実施主体HP(https://sswm-exam.go.jp/)ご確認ください。
(1)「国際交流基金日本語基礎テスト」
実施主体:独立行政法人国際交流基金
実施方法:CBT(コンピュータ・ベースド・テスティング)方式
(2)「日本語能力試験(N4以上)」
実施主体:独立行政法人国際交流基金および公益財団法人日本国際教育支援協会
実施方法:マークシート方式
技能実習2号を良好に修了した者の技能試験と日本語能力の評価
技能実習2号修了者は,その修得した技能と関連性が認められる業務区分の試験および日本語試験が免除されます。
特定技能外国人を受入れるためのポイント
特定技能外国人を受入れる「特定技能所属機関」は,下記の準備・注意が必要です。
特定技能外国人を受け入れる事業場(製造ライン)の売上が製造分野に掲げられた日本標準産業分類に当てはまること
特定技能外国人が行う業務と試験合格区分が対象業務と一致していること
経済産業省が組織する「製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会」へ加入すること
支援体制の整備が整っていること(登録支援機関への委託も可能)
直接雇用のみ(派遣は認めない)
電気・電子情報関連産業分野における特定技能外国人の受入れについては,外国人雇用に精通した専門家にご相談ください。